当事者のイスラエルとヒズボラだけでなく、親米アラブ穏健派諸国からトルコ、シリアまで、関係諸国はみな立場の変化に直面した。[ドバイ発]国連安全保障理事会が、イスラエルとヒズボラ(レバノンを中心に活動するシーア派軍事・政治組織)に対する停戦決議を全会一致で採択してから一カ月。イスラエルがレバノンの空域・海域封鎖を二カ月ぶりに解除するなど、レバノン危機はいちおう収束の方向に向かいつつある。 しかし、実態は脆弱な停戦である。レバノンを舞台にした大規模な戦闘こそ止んでいるものの、ヒズボラの武装解除の目途は立っておらず、依然、重苦しい雲が中東地域を覆っている。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン