経産省が音頭をとるエタノール利用拡大 まさかOB処遇のためでは

2006年11月号
エリア: 日本

 石油業界は、二〇一〇年に年間三十六万キロリットルのバイオエタノールをブラジルから輸入し、ガソリン添加剤(ETBE)の原料として使う計画。しかし同業界は、輸入ルートをめぐって、経済産業省OB色が強いエタノール輸入会社への不信感を強めている。 その輸入会社は、日本アルコール販売とブラジル国営石油公社ペトロブラスが折半で今年三月に設立した「日伯エタノール」。三人の日本人幹部すべてが旧通産省OBだ。社長の雨貝二郎・日本アルコール販売社長は一九六八年入省で、ダイエー会長も務めた。取締役総務部長は経産省通商交渉官だった掛林誠氏、監査役は〇二年に退官し弁護士に転身した玉木昭久氏。 ペトロブラス社は七〇年代半ばからガソリン混合用にエタノールを使っているが、直接の生産者ではなく、日本への輸出の際は単なる中間業者。自前の生産地を持たないブラジルの会社と組む意味はないと、石油業界では別の輸入会社を設立し、ブラジルのサトウキビ生産者やエタノール生産者団体から直接買い付けを模索する動きもある。「エタノールは割高なのに、ペトロブラスと経産省OBが間に入るとさらに割高になる」として、石油業界では「日伯エタノールは使わない」との声が強い。

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