「オバマ外交」の米中間選挙への影響

足立正彦
執筆者:足立正彦 2014年10月29日
エリア: 北米

 米国中間選挙の投開票日11月4日まで、いよいよ1週間を切った。10月初旬に4日間ニューヨークに、また、10月下旬に1週間余りワシントンDCに滞在し、米国政治の専門家や元政府高官、シンクタンク関係者らと意見交換を重ねてきた。上下両院における多数党の行方や注目選挙区の最新状況、分析に焦点を当てて議論した。

 中でも話題となったのは、オバマ大統領の最近の外交姿勢が中間選挙での与党・民主党の選挙キャンペーンに与える影響だった。現在、オバマ大統領は、対「イスラム国(ISIS)」戦略をはじめとする外交案件で非常に厳しい立場に置かれている。そのため、オバマ外交の影響度合いに注目が集まるのは、ある意味で当然でもある。実際、アーカンソー、ニューハンプシャー、ノースカロライナ、ケンタッキーといった上院議員選挙の激戦州では、共和党候補がオバマ外交の脆弱性を批判するテレビ広告を積極的に放映している。

 

応援演説にも行けない大統領

 折しも筆者の滞在中は、エボラ出血熱に感染した米国人患者の存在がニューヨークで確認されたことで米国社会がパニック状態に陥っていた最中であり、危機管理の観点からも、オバマ政権のエボラ対応に批判の矛先が向けられていた。オバマ大統領は先般、エボラ担当の政府高官ポストに、2000年大統領選挙での民主党候補アル・ゴア副大統領(当時)の側近中の側近、ロン・クライン氏を指名した。が、医療関連の専門性がない同氏を指名したことに批判が集まっており、エボラ対応でも後手に回っている印象を与えてしまっている。

執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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