圧勝「共和党」に求められる責任政党の「成果」

足立正彦
執筆者:足立正彦 2014年11月6日
カテゴリ: 国際 政治
エリア: 北米

 11月4日に投票が行われた米中間選挙では、現時点(日本時間6日午後6時)で未確定の議席があるものの、共和党は下院で改選前の233議席から243議席へと10議席純増となった(民主党は178議席)。また、改選前は民主党が多数党の立場にあった上院でも、共和党は45議席から7議席純増の52議席に達し(民主党は民主党系無所属を含めて45議席)、来年1月に招集される第114議会で、共和党は8年ぶりに上下両院で多数党に復帰することとなった。

 

有権者の現状不満が直撃

 今回の結果を受けて筆者が最初に受けた印象は、有権者の間に現状に対する強い不満が依然根強くあるという点である。

 ジョージ・W.ブッシュ政権の対イラク政策を最大の争点として争われた2006年中間選挙では、与党・共和党は上下両院での多数党の立場を失った。また、オバマ政権発足翌年の2010年に行われた中間選挙では、オバマ政権の積極的な財政出動に反発する白人有権者を中心とする保守派の草の根政治運動「ティーパーティ(茶会党)」が全米各地で自然発生的に広がり、共和党は下院で63議席の純増となり、4年ぶりに多数党に復帰している。そして今回は、与党・民主党が上院で多数党の立場を失うという結果になった。つまり、過去3度の中間選挙はいずれも有権者の現状に対する不満が与党に向けられ、与党が上下両院、あるいはいずれかで少数党に転落するという結果となっている。元々、中間選挙は野党支持者の不満が強く反映される「抗議投票(protest vote)」の性格があり、与党不利になりがちであるが、今回の結果も有権者の現状に対する不満や憤りがいかに根強いかを示すものとなった。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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