「変化の兆し」を示す「米民主党指導部」新体制人事

足立正彦
執筆者:足立正彦 2014年11月22日
エリア: 北米

 中間選挙が終わった翌週の11月12日からレイムダック会期が招集されており、議員らは地元選挙区からワシントンに戻り、現在、法案の審議、票決に追われている。同時に、今回の中間選挙結果を受けて来年1月3日に招集される第114議会(2015年1月~17年1月)における共和、民主両党の議会指導部の新体制も固まった。

 まず共和党は、第113議会での指導部をほぼ継承することとなり、共和党上院院内総務には今回6選を果たしたミッチ・マコネル議員(ケンタッキー州選出)が、また、下院議長にはジョン・ベイナー議員(オハイオ州第8区選出)がそれぞれ再任された。

 ちなみに、上院では共和党が改選前から8議席純増の53議席となり、民主党は無所属2議席を含む46議席となった(ルイジアナ州についてはいずれの候補も過半数の得票ができなかったため、12月6日に上位2者による決選投票が実施される)。また、下院では共和党が改選前から12議席純増の244議席となり、民主党は188議席となった(11月20日現在3議席未確定)。8年ぶりの上下両院制覇で、共和党はいよいよオバマ大統領との対決姿勢を鮮明にしつつある。

 

同僚議員の憤りか

 対する民主党の議会指導部は、下院では、トップのナンシー・ペロシ院内総務、ナンバー2のステイニー・ホイヤー院内幹事がそれぞれ11月18日に再任された。だが、翌日に行われた委員会人事で、ペロシ氏がエネルギー・商業委員会の野党筆頭理事に推挙していた盟友アンナ・エスホー議員(カリフォルニア州第18区選出)がフランク・パロン議員(ニュージャージー州第6区選出)に敗北するというまさかの展開があった。今期限りで引退するリベラル派の重鎮ヘンリー・ワックスマン議員(カリフォルニア州第33区選出)の後任選出だったパロン氏が、民主党下院議員総会で100票を獲得し、90票のエスホー氏を破ったのである。民主党下院院内総務が委員長を兼務する運営・政策委員会は、エスホー氏を賛成30票、反対19票の賛成多数で推挙していた。にもかかわらず同氏が敗北したことは、下院民主党トップに君臨し続けてきたペロシ氏の影響力低下を如実に物語る結果となった。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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