内外で重要な選挙が目白押し。なかでも韓国大統領選の帰趨は、日本を含む東アジア全体に大きな影響を及ぼす。 二〇〇七年の世界を展望すると、「朝鮮半島包囲網」形成への努力が払われる一方で、別の方角から「アメリカ包囲網」を築こうとする勢力も台頭することになりそうだ。 二〇〇六年は、北朝鮮に振り回された一年だった。七月には日本海にミサイルを多数発射し、十月には「核実験をした」と発表。そのたびに日本政府は北朝鮮に対して経済制裁を発動した。 北朝鮮は「核実験をした」と発表したが、これが即「核保有」ではない。北朝鮮が爆発させたのは、「核装置」とでも呼ぶべきもの。実際の核兵器にするには、爆発の確実性を高め、ミサイルに搭載可能なレベルまで小型化する必要がある。それだけの技術を獲得するには時間がかかる。だからこそ、その前に北朝鮮に核放棄を迫る必要がある。

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