“一人前扱い”してもらえずみずほ証券の意気消沈

執筆者: 2007年1月号
タグ: 日本

 みずほフィナンシャルグループ(FG)のみずほ証券が苦しんでいる。十一月にトヨタ自動車が実施した三千億円の株式売り出しでは野村、日興シティグループ、メリルリンチに主幹事をさらわれただけでなく、引き受け団に入れてもらえたのは同じグループで個人投資家向けを担当するみずほインベスターズ証券だけ。二〇〇五年、トヨタの仕事を獲得する専門チームまで作り、トヨタの金融子会社の外債発行で主幹事を獲得、意気揚々としていただけに、ほとんど無視されたショックは大きい。 同証券は九三年の銀行の証券子会社解禁により、旧日本興業銀行傘下の証券会社として社債の発行では実績を重ねてきたが、株の世界ではまだ初心者扱い。銀行との関係を配慮した企業が株の主幹事をくれるケースもあるが、それも銀行に世話になり続ける日本航空くらい。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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