【インタビュー】藤本トモエ(トモエ算盤社長) そろばんを途上国で広めたい

執筆者:伊藤周 2007年1月号
カテゴリ: 社会
エリア: 日本

 そろばんの単価が一体いくらなのか、ご存知ですか。象牙で作れば百万円かかりますが、小学校の授業で使われるのはおよそ三千円。ちなみに、一丁、二丁と数えます。 先代社長である父が海外販売を始めた一九六〇年代は、インターネットなどまだ影も形もない時代。カタログの郵送や国際電話、代金の小切手を決済する手数料に二千五百円……と、手間の割には商売になりませんでした。米タイム誌に広告も載せたのですよ。 いま、海外販売は、単に好事家向けとしてでなく、事業の柱として育てなければならない状況になってきました。そろばんの国内需要はピーク時の一九八〇年から激減し、現在の生産量は全国で約七十万丁。当時の十分の一にまで減っています。 弊社では販売以外にそろばん教育自体の普及にも力を入れていますが、特に注目しているのが発展途上国での普及です。 そろばんは0から9までのアラビア数字を、一つの五珠、四つの一珠の組合せですべて表現できます。10という表現もアラビア数字にぴたりと対応し、十進法の理解に最適です。五珠と一珠の組合せは視覚的にも分かりやすく、生活に密着する貨幣に置き換えて数をイメージする手助けにもなります。まさに「読み、書き、そろばん」の教具として、途上国での教育的な効果が期待されているのです。

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