農漁村の新婚さんは三組に一組が国際結婚。日本以上に急ピッチで少子高齢化に向かう韓国で、もうひとつの“変貌”が進みつつある。[ソウル発]最近、韓国の仁川国際空港で目につく光景がある。早朝にもかかわらず、地方出身とみられる韓国人男性たちが到着ゲート前にたむろしているのだ。彼らは決して若くなく、どこか洗練されていない着こなしでもあるが、それでもちゃんと身繕いをしている。手に写真を握りしめた者もいる。この男性たちが一心に待っているのは、ベトナムからの到着便だ。 ベトナム戦争で戦火を交えたベトナムと韓国の両国は、最近、経済関係を含め急速に関係を拡大しつつある。ハノイ、ホーチミン両市と仁川間を往復する航空便は次第に増便され、深夜にベトナムを発つものが主流だ。早朝の仁川空港で韓国の農村男性たちが待つのは、念願の花嫁たちだ。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン