先の衆議院選挙では、アベノミクスが成功か失敗かが大きな争点となった。しかし、デフレからの脱却のための景気対策として、公共投資を増やすとともに、それが金利上昇に結びつかないように金融緩和でサポートする金融・財政政策と、日本経済の潜在成長率を高めるミクロ政策との組み合わせは、経済政策の基本である。アベノミクス自体が誤りと批判しても、何ら代替案を示せる筈はない。むしろ、反対の少ない金融・財政政策と比べて、「総論賛成・各論反対」のミクロ政策の成果について議論する必要がある。以下では、2015年の大きな課題として、都市開発、労働市場、社会保障の3分野に焦点を当てる。
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