タンス預金までユーロに ロシアの外貨準備が示す基軸通貨シフト

2007年1月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: ヨーロッパ ロシア

 再びユーロ高である。ついに一ユーロ=百五十円を突破、弱含む気配はない。一九九九年に統一通貨ユーロが誕生して以来、対円では最高値だ。二〇〇〇年十月に一ユーロ=八十八円台まで売り込まれたが、その後はほぼ一本調子にユーロ高が進んできた。 ユーロ高の理由は何か。対ドルでみると分かりやすい。対ドルでユーロの上昇が始まったのは〇二年一月。ユーロ通貨が流通し始めたその時からである。一ユーロ=〇・八五ドルから〇四年十二月の一・三六ドルにまで一気に駆け上がった。つまり、基軸通貨としての地位が大きくドルからユーロにシフトしたのが原因とみていい。 その大きなきっかけがロシア。ロシアは世界で第三位、ざっと千五百億ドルの外貨準備高を持つが、その通貨をドルからユーロにシフトしたのだ。〇四年までロシアの外貨準備の七割はドルだったとみられるが、現在はドルとユーロが四割強ずつを占めるという。 理由は明白だ。ロシアの石油や天然ガスの輸出先は言うまでもなく欧州。仮に代金をドルで受け取るとするとユーロ高、ドル安で大きく目減りすることになる。しかも、機械から生活必需品にいたるまで輸入の多くを欧州に依存し、支払いは圧倒的にユーロとなる。

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