楽天・TBS「忘れられかけた提携交渉」の現在地点

執筆者:長谷川哲也 2007年1月号

「先月の会見の(録画)テープをそのまま流してみてもいいかもしれない」 TBSの井上弘社長は、十一月二十九日の定例記者会見で、楽天との提携交渉に進展がないことを冗談めかして答えた。楽天がTBS株を二〇%近く取得し経営統合を提案、激しい攻防を繰り広げた末に提携協議入りで合意してから一年。両社は二〇〇六年一月から業務提携交渉を始めたが、TBSが求める株放出に楽天が応じないことが最大の障害となり、交渉の出口は見えないままだ。 当初は提携に意欲を示しているとされた楽天の三木谷浩史社長は、話し合いの場に姿を見せていない。楽天は國重惇史副社長、TBSは城所賢一郎専務が実質的な仕切り役となり、毎月、双方の実務者が互いの本社を行き来して提携交渉を行なってきた。これまでテレビと連動した電子商取引、番組のインターネット配信の両分野を中心に検討を重ね、会社の共同設立などが協議されてきたようだ。「具体策が二十前後出され、そのひとつひとつを精査した。最終候補の絞り込みに入っている段階だ」。ある関係者はそう説明するが、別の関係者によれば、楽天側が提携分野の候補を絞り込むのに時間がかかり、交渉は十月中旬頃からストップしているという。

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