北朝鮮との「長い対峙」に備えるための六原則

執筆者:マイケル・グリーン 2007年2月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米 朝鮮半島

[ワシントン発]北朝鮮が昨年十月に行なった核実験と、十二月の六カ国協議で見せた頑なな姿勢。これで平壌の真意が露になった。 個人的に言えば、すでに二〇〇三年、ホワイトハウスで黄長ヨプ元朝鮮労働党書記に内情を聞いたときから、すでに金正日の目論見は掴めるようになっていた。黄長ヨプは一九九七年に韓国に亡命した北朝鮮の元最高幹部で、彼の話では、金正日は九四年十月に米朝間で交わされた「枠組合意」を履行する気など毛頭ないということだった。さらに黄長ヨプは、ジュネーブの合意交渉から帰国した姜錫柱第一外務次官の様子も詳しく明かしてくれた。姜錫柱は、この合意も、すべては核開発のための時間稼ぎでしかなく、もしアメリカが枠組合意に明記された核査察を求めてきたら、開発ずみの「『核の抑止力』を背景に、アメリカと対決する」と、他の北朝鮮幹部たちに語っていたという。 まさにその言葉どおりのことを北朝鮮はやってのけた。枠組合意に基づいて寧辺の核施設で進められていたプルトニウム抽出計画を“凍結”した直後から、それに代わるウラン濃縮計画を極秘に前進させる作業を開始。さらには寧辺の核施設で抽出していたプルトニウムを使って核兵器を製造するに至った。

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執筆者プロフィール
マイケル・グリーン 1961年生れ。フルブライト留学生として東京大学大学院に留学。国会議員秘書や新聞記者などで5年間の滞日経験をもち、日本語に堪能。ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際問題研究大学院(SAIS)より博士号取得。2001年、ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)入りし、04年から05年まで上級アジア部長。06年初めよりCSIS日本部長とジョージタウン大学教授を兼務している。
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