政情不安のギニアで行方知れずの日本人二十名

2007年3月号
カテゴリ: 国際
エリア: アフリカ

 西アフリカのギニアでは、一月上旬からの無期限ゼネストに端を発したコンテ大統領と労働組合の対立で政情不安が続いている。日本の首相官邸も在留邦人の安全に影響が出かねないと緊張、日本政府は水面下で旧宗主国のフランス政府に対し、万一の場合はフランス軍による在留邦人救出を要請した。 ゼネスト以降、首都コナクリは官庁や市場、銀行が閉鎖され、都市機能は完全に麻痺した。一月下旬には「ギニア市民団体国家評議会」ら労組、野党グループによるデモ隊と治安部隊が衝突、死者三十人、負傷者百五十人が出た。 コンテ大統領は一九八四年の無血クーデターで政権を握って以来、何度かクーデター危機を乗り切ってきたが、今回はフランスでも「事態収拾には退陣しかないのでは」との見方が強い。 日本政府が頭を痛めているのは、コナクリなどに住む二十人ほどの邦人の行方がつかめていないことだ。彼らはギニア太鼓「ジャンベ」を習うため同国に滞在している二十代の若者がほとんどで、在留届けも出しておらず、現地の日本大使館も「お手上げの状態」という。 現地はすでに船舶での邦人救出は不可能な状態。このため日本政府は、治安が一段と悪化した場合に備えてフランス政府が派遣を検討している軍の艦艇に邦人も乗せられないか打診し、当初は渋っていたフランス側もようやく承諾した。

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