【インタビュー】平松南(不二家飯田橋神楽坂店社長) 40年続けた「ペコちゃん焼」を販売自粛する無念

執筆者:中川一徳 2007年3月号
カテゴリ: 社会 経済・ビジネス
エリア: 日本

 消費期限切れの原料使用に始まり、工場の衛生管理の杜撰さから製品への信頼が失墜した不二家。その販売停止措置で苦しむのが全国七百あまりのフランチャイズ(FC)店だ。不祥事を起こした本社と消費者の間に位置するFCの難しい立場と苦悩を、ペコちゃんの顔をした今川焼「ペコちゃん焼」で知られる飯田橋神楽坂店社長の平松南氏に聞いた。――一報をどう聞きましたか。平松 一月十一日に発覚した当初は、発表時期の遅れを除いて社長が誠意ある対応をしたという印象があって、これほどの大問題になるとは思いませんでした。本社の指示で菓子類を直ちに撤去した後も、ペコちゃん焼は当店のオリジナル商品で本社の原材料は一切使っていないため、製造販売を継続したいと本社に伝えました。店長を務める息子は他のFCと同じく休業した方がいいと考えたようですが、私が押し切り、本社にも了承されたのです。ところが十五日の社長会見で次々と別の不祥事が出てきたばかりか、多くの疑問が解消されず、当店だけが続けるわけにはいかないと判断し販売自粛に踏み切りました。――全国でもここにしかない「ペコちゃん焼」の由来は?平松 当店は一九六七年、私の父が家業だった茶と海苔の店を商売替えして始めました。ちょうど今年が創業四十周年です。ペコちゃん焼はその数年後、本社が不況対策として全国十数店に導入したのが始まりです。ところが、人気が出なかったのか、二、三年のうちに当店以外はすべて止めてしまいました。

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