「医療・農業」から「犯罪」まで:無人航空機「ドローン」の展望と課題

大西睦子
 独メーカーの監視カメラ搭載型ドローン。ドイツ警察では人質事件や集会の監視にも使用を検討している(C)EPA=時事
独メーカーの監視カメラ搭載型ドローン。ドイツ警察では人質事件や集会の監視にも使用を検討している(C)EPA=時事

 1月20日、「イスラム国」が日本人2人を人質に2億ドルを要求する脅迫動画をウェブ上に公開した事件は、米国でも大きく報道されました。まさにその直後、一時、米国政府を震撼させた事件が起きました。26日、ホワイトハウスの敷地内に無人航空機「ドローン(drone:Unmanned Aerial Vehicles=UAV)」が墜落したのです。大統領警護を担当するシークレットサービスには瞬時にして緊張が走り、ホワイトハウス内には緊急警報が鳴り響き、敷地内は即座に封鎖されました。時期が時期だけに、何者かによるテロ攻撃かと思われたのです。

 が、ほどなくして、事件性はなく単なる事故であることが判明しました。シークレットサービスの関係者によると、お酒に酔った男性が女性に見せるためにドローンを操縦していたところ、コントロールできなくなり、たまたまホワイトハウスの敷地に墜落したとの話です。

 それにしても、最近米国ではドローンに関する様々な話題を耳にします。そもそもドローンの存在に一般の注目が集まるようになったのは、2001年の同時多発テロ以降、米軍が中東地域で偵察や攻撃に使用していることが明らかになってからです。ただし、誤爆や民間人の巻き添えなどを伝えるニュースによってでした。

執筆者プロフィール
大西睦子
大西睦子 内科医師、米国ボストン在住、医学博士。1970年、愛知県生まれ。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月からボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。2008年4月から2013年12月末まで、ハーバード大学で、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度受賞。現在、星槎グループ医療・教育未来創生研究所ボストン支部の研究員として、日米共同研究を進めている。著書に『カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側』(ダイヤモンド社)。『「カロリーゼロ」はかえって太る!』(講談社+α新書)。『健康でいたければ「それ」は食べるな』(朝日新聞出版)などがある。
comment:2
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
逆張りの思考
価値あるバックナンバー
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
最新コメント
最新トピック
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順