攻守所を変えた米議会の緒戦実況レポート

執筆者:ルイス・ジェイコブソン 2007年3月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

民主党が攻勢をかけた「最初の百時間」では共和党からも“造反議員”が続出。しかしまだ民主党が有権者の信頼を得たわけではない。[ワシントン発]民主党が十二年ぶりに議会多数派に返り咲いた中間選挙から三カ月。ブッシュ大統領の支持率は過去最低水準の三〇%台前半まで落ち込み、米国政治の風向きはゆっくりと、だが確実に変わりつつある。イラク情勢の泥沼化や共和党議員の相次ぐ汚職疑惑、そして機能せずにきた議会に対する世論の怒りはいまだ強く、民主党はさらに攻勢を強める構えだ。 政界の変化をまず米国民に印象づけたのは、一月二十三日のブッシュ大統領の一般教書演説だった。共和党が議会を主導していた過去六年間、ブッシュの演説は歓迎ムードに包まれていたが、今回、議会を覆ったのは重苦しい空気だった。 イラク駐留米軍を二万一千五百人増強するとブッシュが宣言した時など、議場は水を打ったような静けさだった。周知のとおり、その翌日、上院外交委員会は、増派に反対する決議案を可決することになる。 ワシントン・ポスト紙とABCニュースの世論調査によると、国民の四八%が「今年最も重要な政治的課題」はイラク政策だと考えている。そして、イラク政策に関しては六〇%が民主党を支持、ブッシュ政権を支持する者は三三%という結果が出ている。さらに、過去十年以上で最悪の水準となる七一%が、「米国は非常に悪い方向に進んでいる」と考えている。

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