金正恩「外交デビュー」:4月の「バンドン会議60周年」という可能性

平井久志
執筆者:平井久志 2015年2月15日

 ロシア大統領報道部は1月28日、モスクワで5月9日に開催される対ドイツ戦勝70周年記念式典に金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が出席することを確認したと明らかにした。

 ロシアサイドは金正恩第1書記が訪ロに前向きであることを何度も強調しているが、これは、ウクライナ問題で今回の対ドイツ戦勝記念式典への首脳の出席を西側が大挙拒否する可能性が高いため、「金正恩カード」を使って国際的な関心を引こうという狙いもあるとみられる。

 しかし、北朝鮮に近い消息筋は「われわれは最高指導者の外国訪問を数カ月前に通告することはない。通常早くても1カ月程度前で、現時点でモスクワへ行くかどうかは決定していないと考える」と述べた。北朝鮮の最高指導者の情報統制や警備を考えればうなずける見方だ。

 

金日成、金正日が親子で訪問

 これと関連し注目されるのは、4月にインドネシアで開催されるバンドン会議60周年記念行事である。インドネシアでは、ジャカルタでバンドン会議60周年を記念し4月22~23日アジア・アフリカ首脳会議を開催し、同24日にバンドンで60周年記念行事を行う。

 インドネシア外務省報道官は北朝鮮の金正恩第1書記を招待したことを明らかにしているが、まだ北朝鮮側から回答はないという。

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執筆者プロフィール
平井久志
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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