中国次世代「五人組」の台頭に注目せよ

執筆者:藤田洋毅 2007年4月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中国・台湾

この秋の党大会を控えて、激しい人事抗争劇が続く。主導権確保で自信を深めた胡・温コンビが抜擢をもくろむ五人とは――。 「“三つの代表”重要思想と“科学的発展観”を具現化」、「和諧(調和のとれた)遼寧省を建設する重要プロジェクトが、めざましい成果を挙げ、人民から大歓迎されている」――新華社や人民日報など中国の官製メディアが、これ以上はない賛辞を贈る。かつて石炭の産地として栄えながら、改革・開放の流れに乗り遅れ、その後は「棚戸区(スラム街)」と化していた、撫順、本渓、阜新など各市の「労働者向け集合住宅改造プロジェクト」に対してだ。  その遼寧省のトップ、李克強書記(五一)は、胡錦濤総書記にとって最大の権力基盤、共産主義青年団(共青団)グループ(団派と称される)のホープだ。十月上旬に予定される第十七回中国共産党大会に向け、胡は党内世論作りを加速させている。  棚戸区改造プロジェクトを伝える各種報道のポイントは、二〇〇四年十二月二十六日、零下二十九度の厳寒を押し、遼寧に赴任して十二日目の李書記が撫順を訪問し、「党・政府は必ずや一日も早く新しい部屋に住めるようにする」と公約したこと。さらに、翌〇五年二月二十三日には張文岳省長がさっそく「省政府活動報告」に「二、三年以内に全省で百万人を新たな住宅に入居させる」を盛り込み、「第一号民心プロジェクト」と名づけて始まったという二点だ。

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