訪米する安倍首相が心しておくべき三つの難題

執筆者:マイケル・グリーン 2007年5月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 北米 日本

[ワシントン発]安倍晋三首相が四月二十六日と二十七日の二日間、ワシントンとメリーランド州のキャンプデービッド山荘を訪れ、ジョージ・ブッシュ大統領との待望の首脳会談が行なわれる。 昨年九月、安倍氏が首相に就任した時、短い滞在時間でも良いからできるだけ早く訪米すべきだという意見と、ゆっくり時間を取るためにゴールデンウィーク頃にすべきだという意見が米日両政府内にあり、議論が交わされた。日本側の首相官邸と外務省の人々の中には、首相がワシントンより先に北京やソウルを訪問すれば、「反米」「脱米」の印象を与えるのではないかと心配し、早期の訪米を主張する人たちもいた。一方、五月訪米派は、日米同盟を堅持する安倍首相の姿勢は十分以上にアメリカの信頼を得ており、ホワイトハウスも首相が中国や韓国との関係を安定化させた上で訪米することを望むだろうとみた。 正解は後者の意見だった。だが、そう主張した人々の間にさえ、今になってみれば、やはり昨年九月の訪米が良かったのではないかと密かに語る者がいる。就任直後であれば総裁選に勝利した若きヒーローとして曇りのない歓迎を受けられたのに対し、この半年の米日関係が必ずしも順調ではなかったことから、今はタイミングが良くないというのだ。

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執筆者プロフィール
マイケル・グリーン 1961年生れ。フルブライト留学生として東京大学大学院に留学。国会議員秘書や新聞記者などで5年間の滞日経験をもち、日本語に堪能。ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際問題研究大学院(SAIS)より博士号取得。2001年、ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)入りし、04年から05年まで上級アジア部長。06年初めよりCSIS日本部長とジョージタウン大学教授を兼務している。
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