JALを“人質”に改革を阻む「疑惑の財務省」

2007年5月号
エリア: 日本

権益を守るために姑息な作戦に出ているのは国交省ばかりではない。政府系金融機関改革に楯突く財務省もJALを利用して……。 政府の経済財政諮問会議は三月二十七日、羽田空港の二十四時間化などを柱とする空港改革を議題に取り上げた。安倍晋三首相が掲げる「アジア・ゲートウェイ」構想の中核を占める“タマ”が空港・港湾改革。香港、浦東(上海)、仁川(ソウル)とアジア各国が巨大空港を整備する中で、発着枠が慢性的に不足する成田空港はアジアのハブ空港争いから大きく遅れをとっている。何とか巻き返しをはかることで、日本の経済成長にもつなげていこうというのが、安倍内閣の方針だ。 諮問会議には民間議員である伊藤隆敏・東大教授による「民間議員ペーパー」の形で提出されたが、首相や官邸の強い意向が背景にある。内閣が六月にもまとめる「骨太の方針」に盛り込み、官邸主導で実現を目指す。 だが、この「アジア・ゲートウェイ」構想、霞が関の猛烈な抵抗に遭って、もはや頓挫が必定なのだという。 本来ならば改革を担わなければならない国土交通省航空局が「寝ころんで、まったく動く気配がない」(官邸の政策関係者)からだ。運輸省時代から“空の権益”と密接に結び付いてきた航空局の最大の懸案は、日本航空(JAL)問題。実は羽田の二十四時間化と、経営破綻の淵をさまようJALの再建問題には深いつながりがある。

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