あの“ヒルズ族”にも経営不振が忍び寄る

2007年5月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

 フジテレビジョンが保有していたライブドア株(発行済み株式の約一三%)を個人で買い取って注目された宇野康秀USEN社長。買取に要した費用は九十五億円。「ライブドアのポータルサイトとUSENの無料映像配信GyaOの融合で元は取れる」と豪語していたが「出資から一年を経ても全く成果はない」(大手証券アナリスト)。 派手なパフォーマンスの割にUSENの業績はさえない。二〇〇六年八月期の売上高は前期比一八%増の千八百二十億円となったが、最終損益は八十八億円の赤字。〇五年八月期も最終損益は二百七十七億円の赤字だったので、二期連続の赤字決算となった。有利子負債は売上高を二百億円強上回る二千七十五億円。「金融庁の検査で取引銀行は債務者区分の引き下げを指示され、主力のりそな銀行などから破綻懸念先に格下げされた」(大手銀幹部)という。 株式交換による相次ぐM&A(企業の合併・買収)のせいで、過去一年間で発行済み株式が一・五倍に急増。業績不振も加わり同社株の売り圧力は続いている。関連子会社株の相次ぐ売却や人材サービス、インテリジェンスの子会社化などで急場を凌ぐが「財務立て直しの抜本策には程遠い」(大手証券アナリスト)。また一人ヒルズ族が市場から退場するのかと囁く声まで挙がっている。

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