【インタビュー】佐藤多佳子(小説家) 子供にも大人にも読まれる「十代に心惹かれる」作家

執筆者:草生亜紀子 2007年5月号

「子供の本を書く人になりたい」――小学校の卒業文集にそう書いた“本の虫”は、子供だけでなく大人も夢中にさせるベストセラー作家になった。三巻あわせて七十万部を超える青春小説『一瞬の風になれ』は、全国書店員が選ぶ「本屋大賞」に輝き、吉川英治文学新人賞も受賞。直木賞にもノミネートされた。 その佐藤多佳子さんが十年前、初めて大人向けに書き、一九九七年度「本の雑誌ベスト10」第一位に輝いた小説『しゃべれども しゃべれども』(新潮文庫)が映画化され、五月二十六日に公開される。「書いた者の目から見れば、映画は『違う』に決まってる。文字と映像文化は違うのだから、違和感はあって当たり前。ただ、出来上がった映画を見て、絵がきれいだと思いました。現代の東京なんだけど、江戸を感じるクラシックな空気があった。作品の雰囲気そのままに、丁寧に撮ってもらえたと思います」「前座」と「真打」の間の序列である「二つ目」の落語家・今昔亭三つ葉がひょんなことから、話すことに悩みを抱える三人を相手に落語を教えることになる。肝心なことを思うように口にできない三人と、落語家としての壁にぶつかる三つ葉の人生が交錯しながら、この暖かい物語は進んでいく。

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