ブックハンティング・クラシックス
ブックハンティング・クラシックス(27)

大正時代の旅行記が見抜いた「いまも日本人が誤解する」中国人

樋泉克夫
執筆者:樋泉克夫 2007年5月号
カテゴリ: 国際 書評
エリア: 中国・台湾

『江南春』青木正児著平凡社東洋文庫 1972年刊 一九四九年の建国から七八年末に改革・開放路線に踏み切るまで、中国人は国内に閉じ込められたまま毛沢東が指し示すがままに過激な政治運動に明け暮れていた。そしていま彼らは国を挙げてカネ儲けに邁進し、堰を切ったように海外に飛び出し、世界に満ち溢れる。政治から経済へ、国境の内側から外の世界へ――我々が目にする中国人は、七〇年代の末頃を境に、まったく違ってしまったように見える。 だが、中国人の本質が、いとも簡単に変わってしまうものだろうか。中国庶民への強い関心

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執筆者プロフィール
樋泉克夫 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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