そも新日鐵は「資本の論理」を謳えるか

執筆者:喜文康隆 2007年6月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

「資本主義の基本的な特性は、それと正反対のものへと変容し始めた。……小規模生産が大規模生産によって駆逐され、大規模生産は巨大生産によって駆逐された。……独占とは、資本主義が高次元の体制へ移行する際の過渡的現象なのである」(レーニン『帝国主義論』)     *「敵対的TOB(株式公開買い付け)は、従来はする企業が批判されてきたが、これだけ続いてくると、される企業が非難されるべきだ」(四月十一日付朝日新聞)。三村明夫新日本製鐵社長は「今、問われる企業統治と内部統制」をテーマにした講演のなかで、日本企業の歴史的な転機を示す、象徴的なコメントをした。 シティグループによる日興コーディアル証券のTOBや、HOYAとペンタックスの経営統合をめぐるごたごたは、もはや日本のコーポレートガバナンス(企業統治)が、一般論のきれいごとでは済まない局面になったことを示している。 昨年、鉄鋼業界では、業界の暴れん坊ミタル・スチール(粗鋼生産量世界第一位)が、アルセロール(同第二位)のTOBに成功して、粗鋼生産量一億一千万トンという、日本の全粗鋼生産量に迫る超巨人として登場した。世界規模での再編が加速することは必至の情勢である。

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