機械式立体駐車場と新「車社会」中国の“相性”

2007年6月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: 中国・台湾

 世界第二位の自動車市場となった中国。販売台数は七百万台を超え、車が渋滞する北京や上海の光景は、ニュースでもお馴染み。自動車の購買客である富裕層は都市に集中。高層マンションが林立するいま、駐車場不足も年々深刻化している。 四月二十三日、「北京停車行業(駐車場業界)協会」が発足した。渋滞を招く路上駐車は、北京オリンピックを控える当局にとって頭が痛い。行政主導で駐車場ビジネスを振興するのが狙いだ。特に、土地あたりの収納効率が高い機械式立体駐車場は行政にしても魅力的。日本メーカーが先行する分野でもある。 だが、ビジネス環境は意外にも厳しい。理由は、中国の“人件費”の安さだ。路上駐車し、取締り対策で「見張り」を三人雇っても、時間あたりたかだか十元(約百五十円)で済む。一方、上海の駐車場は時間貸で二十元(約三百円)。さらに、物価が七倍ほど違うので、生活感覚としては一時間で二千円払うようなもの。平地の駐車場より、「路肩」の方が安上がりなのだ。 そのうえ機械式立体駐車場は、建設に数千万―一億円ほどかかるうえ、機械の維持コストもかさむため、爆発的な受注を呼び込むには至らない。 中国で立体駐車場が実用化されたのは一九八八年。現在の需要は、高層マンションやホテルなどに併設したタイプが多い。

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