アル・ゴアの真実の好都合不都合

名越健郎
執筆者:名越健郎 2007年6月号
エリア: 北米

 地球温暖化に警鐘を鳴らしたゴア前米副大統領出演の記録映画『不都合な真実』が2月、米アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門でオスカーを獲得した。 ゴア氏はハリウッドでの授賞式の舞台で、俳優レオナルド・ディカプリオに「何か重要発表は?」と促されると、「この機会にわたしの意思を正式に表明したい」と次期大統領選出馬宣言のペーパーを取り出し、突然の音楽に遮られる絶妙の演技をし、場内の爆笑を誘った。 ゴア氏は出馬を否定するものの、コンビを組んだクリントン前大統領は「ヒラリーが(民主党の)最良の候補だが、アル・ゴアも必ず出てくるだろう」と予言している。 全米の得票数では勝っていた2000年の大統領選。フロリダ州の集計をめぐる混乱で最高裁の判定に惜敗したゴア氏には、環境問題で反転攻勢の野望が垣間見える。 ゴア氏がアカデミー賞でオスカーに選出された。 しかし、連邦最高裁はこれを審理し、5対4で授賞を却下した。 ゴア氏がアカデミー賞授賞式で、「アカデミー賞は緑をテーマに選んだ」と評価した。 キャスターがコメントした。「ゴア氏はアカデミー賞のテーマが利権と嫉妬にあるという『不都合な真実』を隠している」 ゴア氏が環境問題の講演で気候変動について説明した。

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執筆者プロフィール
名越健郎
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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