渤海油田が「大発見」になるか否かの分れ目

執筆者:石井彰 2007年7月号
エリア: 中国・台湾

最大のポイントは「断層」があるのかないのか。それによって世界の石油市場へのインパクトは大きく違ってくる。 温家宝首相も小躍りしたに違いない。五月三日、中国最大の国営石油会社である中国石油天然気集団公司(CNPC)が、渤海で巨大油田を発見した、と公表した。 温首相の出身地である天津にほど近い、河北省唐山市沖の極浅海域に、確認可採埋蔵量(いわゆる埋蔵量)にして約三十億バレル(約四億トン)が眠る。南堡(ナンプー)油田と名付けられた。 世界的には、埋蔵量が五億バレル以上で巨大油田とされるが、今回はその六倍のサイズ。正確な埋蔵量の評価はまだだが、最終的には六十五億バレル程度まで評価が拡大する可能性があるとしている。二〇一二年から生産を開始する予定で、その数年後には一日あたり約五十万バレルの生産を目指す。中国東北部の黒龍江省・大慶油田や、渤海の南側にある山東省・勝利油田に次ぐ、国内第三位の生産量に達するとの見通しを持っているようだ。 さらに、渤海周辺には同様の地質構造が六十カ所ほど存在しており、今後の探査で次々に有望な油田が発見される可能性に、CNPCは大きな期待を抱いている。 何しろ、中国側の推定では、この地域全体に現在のイラクの埋蔵量を超える千六百億バレルの石油が眠っているとしているぐらいだ。さすがにこれは“白髪三千丈”である。

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