それでも民草は「大きな政府」を選んだわけではない

執筆者:小田博利 2007年9月号
エリア: 日本

勘違いしないほうがいい。参院選の結果を読み誤り「優しい政府」に舵を切れば、日本経済にいずれ重いツケがのし掛かる。 崖っぷちの安倍政権(Abe at Bay)。七月の参院選がもたらした民意のうねりは自民党の屋台骨を揺さぶり、安倍晋三首相を窮地に追い込んだ。年金不信、地域格差、政治腐敗、閣僚失言――。敗因については多く語られている。でも分からない。日本経済がバブル崩壊後の長期停滞を脱したその局面で、何故、突然死のような敗北が自民党を襲ったのだろうか。 二〇〇三年四月には金融危機に怯え八千円を割っていた日経平均株価は、選挙前には一万八千円に回復していた。経済成長率は二%の巡航速度で、失業率も四%を下回った。「成長を実感に」と訴えた安倍首相や中川秀直自民党幹事長の気持ちに、偽りはなかったろう。だが有権者の安倍自民党を見つめる眼差しには、一種の敵意があった。

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