テロ特措法延長反対で陸自の危険度が増す

2007年9月号
カテゴリ: 外交・安全保障
エリア: 日本

 民主党の小沢代表が十一月一日に期限切れとなるテロ対策特別措置法の延長に反対する意向を固めたことで、防衛省内には「陸上自衛隊に犠牲者が出る」との懸念が広がっている。 テロ特措法は既に三回延長され、海上自衛隊によるインド洋での洋上補給は、はや六年目。だが、民主党は同法の成立時を含め過去の延長論議でも一貫して反対しており、今回は参議院で延長案が否決されるのは必至。与党が三分の二以上を占める衆議院で再可決されれば期限延長されるものの、秋の臨時国会中に再可決が成るかどうかは分からない。 ではなぜ、同法が期限切れで廃止されると、陸自に犠牲者が出るというのか。防衛省幹部は「自衛隊の海外活動は航空自衛隊のイラク空輸と海自のインド洋派遣が対米支援の二本柱。このうち一本が消えれば米国は黙っていない。過去に派遣を求めてきたアフガニスタンへの陸自派遣が再浮上する」と語る。 アフガニスタン派遣は陸自のイラク派遣より前に検討されたが、現在の武器使用基準では対応できないことを理由に派遣を断念した。同幹部は「今年一月、訪欧した安倍首相が自衛隊のアフガン派遣に意欲を示した。米国や欧州各国は対外公約とみており、もしインド洋派遣が終わればアフガン派遣を求めるはず」という。さらに、「仮にアフガンが無理な場合は、アフリカのスーダン・ダルフールPKO(国連平和維持活動)への派遣も求められる選択肢に入ってくるだろう」と見る。

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