【ブックハンティング】タブーに斬り込んだある記者の「長い執念」

執筆者:馬淵澄夫/屋山太郎 2007年9月号
カテゴリ: 書評 社会
エリア: 日本

 自分のことから書き出すのは気が引けるのだが、順序としてこれが適当だと判断した。一九九二年に私は当時、読売新聞社が発行していた月刊誌「THISis読売」に連載中、四月号に「マフィア化するJR東日本労組」と題する見開きのコラムを載せた。JRが分割・民営化されて五年目、東日本労組の中の革マル派がキバをむき出し、社内に恐怖政治が敷かれ始めた――との趣旨である。ある取締役がすっ飛んできて「そんな事実は全くない」とすごい剣幕で怒り、次の号で取り消せ、というのである。今回、西岡研介氏の著書『マングローブ』で判明したのだが、その取締役こそ松田昌士副社長(当時)と並んでJR東労組の松崎明委員長の“子分”のような人物だった。

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