「消滅覚悟」から一転復活 小型車への回帰で絶好調のフィアット

2007年9月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: ヨーロッパ

 イタリアの自動車メーカー、フィアットが復活した。先に発表した今年四―六月期決算で、純利益が五億九千三百万ユーロ(約一千億円)と前年同期の二倍以上になった。セルジオ・マルキオーネ社長は「歴史的とも言える第2四半期決算だった」と振り返った。今年一―六月の欧州市場での販売台数をみても、フィアットは約六十七万台へと大きくシェアを伸ばし、仏ルノーを抜いて五位に浮上した。単月でみても十八カ月連続で売り上げを伸ばしている。 二〇〇〇年以降のフィアットは、経営赤字が続いたところへ、長い間トップとして君臨していた創業者一族のジョバンニ・アニェリ名誉会長、その弟のウンベルト・アニェリ会長が相次いで死去し、経営破綻の瀬戸際まで来ていた。社長も次々と代わるなか、アニェリ家は〇四年に業界外からマルキオーネ氏を社長に招聘した。同氏も就任当初、会社の消滅を覚悟したという。 フィアットの復活はマルキオーネ氏の大胆な改革によるところが大きい。米ゼネラル・モーターズ(GM)との提携を解消し、会社の自由度を高めると同時に、GMから違約金を得て財務収支に充てた。車台の共通化や人員合理化は断行したものの、工場は閉鎖せず、「縮小均衡の道を選ばなかったことが再建を可能にした」という見方もある。

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