深層レポート 日本の政治
深層レポート 日本の政治(93)

「進退」と「勝負」をかける安倍・小沢の「特措法国会」

2007年10月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

 七月の参院選で歴史的大敗を喫した安倍晋三首相は八月二十七日、政権の命運を賭けて内閣改造を断行した。改造人事で起用する閣僚の身体検査(スキャンダルがないかどうか、人事の事前に行なう身辺調査)をするため、安倍首相の政務秘書官が首相の外遊に同行しないのが異例なら、参院選から改造まで約一カ月かけたのも異例。首相がいかに念を入れていたかが分かる。それだけに、新閣僚の顔ぶれには、党内融和を図り、挙党態勢を敷いたという点で、玄人筋をうならせるものはあった。 自民党内では、この内閣改造を境にして反安倍勢力の動きがぴたりと止んだ。その背景には、官房長官に就任した与謝野馨氏の存在がある。 内閣改造から遡ること六日の八月二十一日。自民党内の反安倍勢力を集めた会の設立準備会合が開かれた。中心人物は参院選大敗後に安倍首相の面前で首相退陣論をぶった小坂憲次前文部科学相や園田博之元官房副長官ら。だが、最初にこの「反安倍勢力の会」を作ろうと言い出した与謝野氏は欠席した。 会合終了後、与謝野氏欠席の理由を記者団に尋ねられた小坂氏は、「今日は予定があるということでした」とごまかした。園田氏はもっと率直に、「予定があるのかないのか。えー、会の趣旨への賛同が今ひとつという……」と言いかけて、言葉を濁した。

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