買収を仕掛けるのはファンドばかり、企業は防衛策に大わらわ。日本のM&Aがこんな状態なのは、内向きな会計基準のせいだ。 八月八日、日本企業が使う会計基準を決める企業会計基準委員会(ASBJ)が、日本の会計制度の大きな区切りとなるひとつの発表を行なった。会計基準決定の世界組織である国際会計基準理事会(IASB)と、会計制度の全面的な共通化で合意したのだ。 一九九八年の金融ビッグバン以降、日本は会計制度の国際的な調和を掲げてきたが、合併に関する制度が大きな違いとして残っていた。今回、来日したIASBのデービッド・トゥイーディー議長に対し、西川郁生ASBJ委員長が、日本も世界基準に合わせることを約束した。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン