会計基準の遅れが招いた日本の「M&A鎖国」

執筆者: 2007年10月号
エリア: アジア

買収を仕掛けるのはファンドばかり、企業は防衛策に大わらわ。日本のM&Aがこんな状態なのは、内向きな会計基準のせいだ。 八月八日、日本企業が使う会計基準を決める企業会計基準委員会(ASBJ)が、日本の会計制度の大きな区切りとなるひとつの発表を行なった。会計基準決定の世界組織である国際会計基準理事会(IASB)と、会計制度の全面的な共通化で合意したのだ。 一九九八年の金融ビッグバン以降、日本は会計制度の国際的な調和を掲げてきたが、合併に関する制度が大きな違いとして残っていた。今回、来日したIASBのデービッド・トゥイーディー議長に対し、西川郁生ASBJ委員長が、日本も世界基準に合わせることを約束した。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top