中国人民大会堂を制する日本の「ある装置」

2007年10月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: 中国・台湾

 北京市の中心に位置する人民大会堂は、五年に一度の共産党大会や毎年三月の全国人民代表大会(全人代)が開かれ、まさに中国の顔。そこに、ある日本製品が隅々まで入り込んでいる。 全人代では全国から三千人もの代表が押し寄せる。エレベーターの設置台数も半端ではなく、その数なんと四十基。うち三十八基を三菱電機製が占めている。残り二基は中国企業製だが、設置から約半世紀を経て、近く取り換えられる可能性は高い。 三菱電機関係者は残り二基の商談について「具体的な話はまだない」としているが、状況を考えれば同社製エレベーターが大会堂を“完全制覇”する日は遠くないと思われる。 同社は他社に先駆けて一九八五年に中国市場に参入。一時期は「北京の主要な通りに面する大きなビルの八割で当社製エレベーターが稼働していた」というほどの人気を博した。これがブランド力を生み、人民大会堂での大量採用へつながった。 全人代の閉会中などに、政府は大会堂を民間企業へ貸し出す。三菱電機は六月、民族系企業との合弁会社の開業式典を大会堂で開いた。中国では開業式典の盛況ぶりが会社の格式を見定める指標の一つとされる。勢いを中国でも見せつけた形だ。

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