中国がついにインフラ関連にも進出 急拡大する中印経済

執筆者:山多豪太 2007年10月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス

「龍と象」にもたとえられるアジアの二大国、中国とインドの経済関係が急拡大している。二〇〇七年度の二国間貿易額は四年前の約五倍、三百億ドル突破がほぼ確実となっている。数年前まで微々たるものだった相互の直接投資も急増し、中国にはIT(情報技術)各社をはじめ自動車、重電メーカーなどインド企業約二百社が進出。中国企業の対印進出も六十社を超えた。 レノボ(聯想)・グループは〇六年度、インドのノートパソコン市場で一七・六%のシェアを獲得し、堂々の二位。家電や携帯電話端末でもここ数年でハイアール(海爾)や華為技術、中興通訊などが韓国、欧州勢を猛追し始めた。家電大手のTCL集団は八月、インド国内でのテレビ・DVDプレーヤー工場の建設計画を明らかにしている。 中印は一九六二年に戦火を交え、今も国境紛争がくすぶる。インド政府は、これまで安全保障を盾に中国企業をインフラ関連事業から事実上閉め出してきた。だが、重電・エンジニアリング大手の中国機械設備進出口総公司(CMEC)は八月、インド企業と競合した末、同国中部チャッティスガル州で出力六百メガワットの火力発電所建設事業を落札した。 在印中国大使館によると、中国企業による鉄鋼やパイプライン関連プロジェクトも始動し、複数の銀行がインドでの支店開設を計画中だという。さらに中国政府は、インドの民生用原子力開発への協力も表明した。

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