中国とミャンマー「阿吽の呼吸」に変化なし

執筆者:伊藤正 2007年11月号
エリア: アジア

[北京発]「中国は一貫して他国の内政に干渉しない政策をとっている」 僧侶らの大規模デモでミャンマー情勢が緊迫化した九月二十五日、中国外務省の姜瑜・副報道局長は定例記者会見で、中国の対応についての質問に、そう答えた。それは中国の利害が深く絡む国で、人権抑圧など国際社会を憂慮させる事態が起こったときのパターン化した初期反応だ。 しかし翌二十六日、タン・シュエ軍事政権側の発砲で多数の死傷者が出た後、「われ関せず」とはいかなくなった。国際社会の非難は、タン・シュエ政権と密接な協力関係にあり、国連安保理のミャンマー制裁決議の動きに強く反対した中国にも向けられたからだ。

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