なぜかロシアには強面 福田首相を警戒するプーチン

2007年11月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: ロシア 日本

 ロシアが福田首相に複雑な視線を向けている。来年夏の洞爺湖サミットは、プーチン大統領の後継指導者のG8外交デビューの場となるため、ホスト役の福田氏との良好な関係構築に腐心する一方で、福田氏の過去の日露関係に関する発言がしこりとなって残っているためだ。 福田氏は森喜朗内閣の官房長官だった二〇〇一年二月、番記者を相手に「プーチン大統領が森首相との電話会談で、スターリン時代に北方領土を占領したのは間違いだったと発言した」とリークしたと報じられ、クレムリンが激怒。森首相があわてて否定するはめになった。 小泉内閣の官房長官だった〇四年春には、日露シンクタンク主催の非公式協議で、当時、日本が積極的に働きかけていた東シベリアから極東への石油パイプライン計画について「北方領土が解決するまでは、パイプラインへの援助も難しいと大統領に伝えて欲しい」とロシア側出席者に繰り返した。 パイプライン計画は、シベリア資源をめぐる中国との争奪戦の様相を呈し、日本は北方領土とは事実上無関係に推進する立場を示していただけに、官房長官としての福田発言はロシアを困惑させた。 クレムリンが警戒するのが洞爺湖サミットで北方領土問題がクローズアップされる事態で、ロシアには強面の福田氏がどう出るか神経を尖らせている。

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