目をつぶれない日米関係の「冷えゆく現実」

執筆者:伊奈久喜 2007年12月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 北米 日本

父・福田赳夫首相もカーター政権との関係には苦労した。首相には静かな決意が必要だ。 本誌が読者の目に触れるのは福田康夫首相が訪米を終えるころだろうか。ブッシュ大統領との日米首脳会談は成功だったとする説明が双方からなされ、雰囲気は改善するはずだが、外交修辞を取り除いた現実に目をつぶるわけにはいかない。それは小泉・ブッシュ蜜月時代が終わり、余熱も冷めた日米関係をめぐる全体的な政治状況である。 安倍晋三前首相が政権を投げ出した裏にも日米関係の影があった。安倍氏が健康を損ねた原因は参院選敗北もあるが、退陣会見を聞く限り、インド洋での海上自衛隊による給油活動の継続が難しくなった現実がそれ以上に重かった。福田政権にとってもそれは最大の課題であり、十一月二日からの中断がいつまで続くのか、見通しが立たない。

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