インテリジェンス・ナウ

通信情報から金融情報までスパイはなんでも盗っている

執筆者:春名幹男 2007年12月号
エリア: 北米

 米西海岸サンフランシスコのダウンタウンにある米通信大手AT&Tビル六階。縦七メートル、横十四メートルの秘密の部屋に、米国家安全保障局(NSA)の「データ・マイニング(発掘)」機器が設置されている。 そんな事実がサンフランシスコ連邦高裁の裁判で暴露された、と米ワシントン・ポスト紙が伝えている。 AT&TからNSAにeメールの電文などが大量に提供されている証拠として、AT&Tの元職員が爆弾証言したという。 原告は、「エレクトロニック・フロンティア財団」という民間団体と、「アルハラマイン」というイスラム教系の慈善団体。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
春名幹男(はるなみきお) 1946年京都市生れ。国際アナリスト、NPO法人インテリジェンス研究所理事。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授、早稲田大学客員教授を歴任。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『米中冷戦と日本』(PHP)、『仮面の日米同盟』(文春新書)などがある。
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