「出来レースだ」。発足したばかりのゆうちょ銀行が静岡県の地方銀行であるスルガ銀行と合意した個人向けローン(住宅やカードなど)業務での提携を、多くの地銀関係者は苦々しく思っている。 実は、九月初旬、横浜銀、千葉銀など住宅ローン残高で上位の地銀十行の担当者は「個人向けローン業務における提携金融機関の募集・選定について」というメールを受け取っていた。送信者は、ゆうちょ銀の持株会社である日本郵政のプロジェクト・マネージメント・チーム。内容は、各行ごとに個人向けローンの取り扱い実績の開示と、ゆうちょ銀向け商品として提案できる商品の提示を求めたうえで、研修・人材育成や販売・事務処理の支援体制についても提案を要請するものだった。
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