「7人中6人育休」を支えたワークライフバランスの浸透

執筆者:渥美由喜 2007年12月号
カテゴリ: 経済政策・社会保障
エリア: 日本

 前回、ワークライフバランス(WLB)は、従業員に働きやすい環境を提供することで、中長期的に企業が成長していく、「ハイリターンが約束された投資」であると述べた。今回は、WLBを実践しやすい職場を作るための具体的なノウハウを述べたい。 第一に、経営陣の「強い意思表明」が重要だ。富士通総研が一般企業の従業員四千五百人を対象に実施したアンケート調査で、「WLBに関する制度はあっても利用しにくい理由」として、最も多かったのは「利用を躊躇してしまう雰囲気がある」であり、六割を占めていた。 この点、WLBに取り組むようになった契機を先進企業にたずねると、「経営者のトップダウン(上意下達)」が最多だ。鶴の一声で雰囲気が変わったのだ。 第二に、「多能工化」と「業務の標準化」を推進して、効率的な職場作りを進めることだ。 工場など生産の現場では、あらゆるラインの作業をこなせる「多能工」の育成を図ってきた。多能工は、あるラインで人手が足りなくなると、そのサポートに駆けつける。こうして、一人が急に休んだとしても、ラインの生産性は維持できる。 一方で、多能工の育成には時間がかかる。余剰人員を抱えていないと難しい面もある。

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