予想より早い環境対応車の「発進」

執筆者:五味康平 2007年12月号
エリア: 中国・台湾

 中国の民族系自動車メーカーが、ハイブリッド車や電気自動車など環境対応車の開発を急ピッチで進めている。十月に北京で開催された「省エネ・環境保護モーターショー」には第一汽車、東風汽車、長安汽車など大手国有メーカーが揃って独自開発のハイブリッド車を出展、「予想より早い立ち上がり」(日系メーカー関係者)と海外メーカーの関心を集めた。中国各社のハイブリッド車はモーターとエンジンを併用するパラレル型が中心だが、開発コストや部品コストを抑え、トヨタ自動車、ホンダなど海外メーカーより低価格化しているのが特徴。 新興の民族系メーカーでもBYD(広東省)はもともと電池メーカーだったという利点を活かし、自社開発のリチウム電池を使うことで低コスト化を果たした。BYDのハイブリッド車は最高時速百六十キロ、連続走行距離三百三十キロとそれなりのレベルに達しており、来年春にも五万元(約七十五万円)で発売されるという。民族系メーカーで急激に台頭している奇瑞汽車(安徽省)も来年後半にはハイブリッド車を発売すると発表している。 中国国内では、トヨタがプリウスを生産、販売しているほか、ホンダが年内にハイブリッドのシビックを輸入販売する予定。ただ、プリウスは三十万元(約四百五十万円)と高額で、普及は遅れている。中国勢は「日本メーカーの三分の一以下の価格のハイブリッド車を目指す」(奇瑞汽車)方針。中国ではガソリン価格の高騰で、ハイブリッドの環境対応よりも燃費性能が消費者に注目されており、車両価格さえ下がれば「爆発的に普及する」との見方も出ている。

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