太陽電池の爆発的普及 中国でも日本でも?

執筆者:山田明彦 2007年12月号
エリア: 中国・台湾

 中国の太陽電池産業が昇龍のごとく勢いづいている。生産量世界四位のサンテックは二〇一〇年に年産百万キロワット(〇六年実績比三・三倍)の増産目標を掲げ、十一位の中電電気南京光伏科技は〇八年に年産六十万キロワット(同六倍)、十六位の保定天威英利新能源も〇八年に年産六十万キロワット(同十倍)体制を構築する計画だ。 世界首位のシャープでさえも、〇九年度末までの増産計画は年産百七十一万キロワット(同二・四倍)にとどまる。日本の業界関係者が「いずれ中国企業が世界首位に躍り出る」と予測するほどの急伸ぶりだ。 増産目標が単なる大風呂敷でないことは資金調達の強化策から見て取れる。〇七年上半期だけでもサンテックが五億ドル(約五百八十億円)の債券を公募したほか、保定英利はニューヨーク証券取引所に上場、中電電気も上場予定だ。 背景としては世界で太陽電池の需要が急拡大している点が挙げられる。特に中国の国内導入計画は凄まじい。今年六月に東京で講演した国家発展改革委員会エネルギー研究所の李俊峰副所長は「二〇二〇年の国内導入量は〇六年末比二十五倍となる累計二百万キロワット」との目標値を示していた。 講演の二日後、保定英利の親会社である保定天威集団の石光瑞総経理に、政府目標値への感想を求めた。筆者がメモ帳に「二千メガワット」(二百万キロワット)と書き込むと、石総経理は「政府目標がそんな低いわけないだろう」と中国語で呟き、「二千」と「メガ」の間に「万」を書き加えた。

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