情報量が仕事量を規定 そんな時代の生存術とは

執筆者:梅田望夫 2008年1月号
カテゴリ: IT・メディア

 情報量が仕事量を規定する。 好むと好まざるとにかかわらず、私たちはそういう時代を生きている。ネットの「あちら側」には日々信じられないほどの分量の情報が生成される。それらがリアルタイムで整理され、その蓄積が爆発的に増加し続ける時代なのだ。そして二十四時間三百六十五日いつでもどこからでも「あちら側」につながって、いくらでも仕事ができる環境が「こちら側」に用意されてしまった。十年前に比べて私たちは遥かに長い時間働くようになった。見ないですますことなどできない「自分を取り巻く情報量」が増え、その処理に追われるうちに、どんどん時間が過ぎていってしまうからだ。 企業内の情報でも同じことが起きている。私と同世代の企業人といえば、まさに働き盛りの年代に差し掛かっている。少し大きな仕事を任されているなら、もう日本国内だけで完結する仕事のほうが少ない。グローバルな拠点を統率しながら仕事をすると、寝ている間にも事が進む日常となる。昔なら、たとえば夕方に仕事を終えて退社すれば、翌朝出社したときには、仕事は「その続き」でよかった。でもいまは違う。夕食をとっている間も、寝ている間も、自分の仕事を取り巻く何かがどんどん変化している。起きればメールが何十通、ときには百通以上届いていることだってある。その処理をするために、深夜まで自宅や出張先のホテルで仕事をし、さらに朝四時か五時に起きてメールをチェックし海外に指示を飛ばす、といった働き方をする企業人も少なくない。

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執筆者プロフィール
梅田望夫 1960年東京都生れ。94年渡米、97年コンサルティング会社ミューズ・アソシエイツを起業。著書に『ウェブ進化論』(ちくま新書)、『ウェブ時代をゆく』(同)、『ウェブ時代 5つの定理』(文藝春秋)、『ウェブ人間論』(共著、新潮新書)など。メジャーリーグの野球、そして将棋の熱烈なファン。
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