米議会「ポストカード決議」の有害なお節介

執筆者:ルイーズ・ブランソン 2008年1月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

国内向けの人畜無害な決議と、外交関係を損ねかねない問題決議がいっしょくた。史実を確かめもしない独善がまかり通る。[ワシントン発]バートレット大統領は心配していた。病歴を伏せたまま大統領職に就いたことに反発する議員が、問責決議案の提出を仄めかしていたからだ。だが、大統領の顧問弁護士は言った。「心配ご無用」。法的拘束力のない決議など「何の意味もない」のだから、と。 その証拠に弁護士は、「建国の父ジョージ・ワシントンを偲ぶ決議」や「少年野球を応援する決議」などが含まれる、本物の米議会が可決した決議の長いリストを示してみせた――テレビドラマ「ウエスト・ウィング(日本では「ザ・ホワイトハウス」)」のワンシーンだ。 米議会は実際、法的拘束力のない決議を可決することにかなりの時間を割いており、可決される数は毎年、優に千を超える。これらの決議のすべてに意味がないわけではないが、外国人の多くが米議会から連想する高邁な立法理念とはかなり性格を異にするものだ。 アメリカの子供たちが社会科で習うように、米議会の主な役割は法律を作り、行政すなわち大統領をチェックすることである。 だが、法的拘束力のない決議はこれらとは違い、むしろ政党間、あるいは議会とホワイトハウスの間での「政治的駆け引き」の色彩が強くなる。大きく分けて、決議には二つの種類がある。

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執筆者プロフィール
ルイーズ・ブランソン イギリス出身。英『サンデー・タイムズ』紙モスクワ支局長を経てフリーランスに。米『ワシントン・ポスト』紙元モスクワ支局長で夫のダスコ・ドーダー氏との共著に『ミハイル・ゴルバチョフ』『ミロシェビッチ――暴君のポートレイト』がある。
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