深層レポート 日本の政治
深層レポート 日本の政治(96)

「大連立」消えて「政界大再編」に浮き足立つ面々

2008年1月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

 自民党と民主党による大連立構想が頓挫したことで、衆院解散・総選挙の時期は常識的には遠のいたとみるのが妥当だ。国会は衆院では与党が圧倒的多数を占める半面、参院では野党が過半数を制して膠着状態に陥ったままだ。福田康夫首相が衆院解散に踏み切っても、与党にとっては衆院での優位を失う危険を背負うばかりで、あまり得るものはない。二〇〇九年九月の衆院議員の任期までの間のどこで首相が解散総選挙を断行するのか。それが、今後の政局の最大の焦点だ。 民主党首脳部が十一月十三日夜、東京・赤坂のふぐ料理店に集まった。小沢一郎代表が独断で進めた大連立構想と、それに続く辞任騒動によって、民主党役員間には深刻な亀裂が生じた。それを修復するための夕食会、いわゆる「手打ち式」だ。集まったのは小沢氏のほか、菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長、輿石東参院議員会長の四人。理科系の鳩山氏が得意の科学分野の話題で盛り上げ、「これからは超伝導の時代だ。リニアモーターカーは原理的には垂直方向に打ち出せば、月にだって飛べるんだ」などと、半ば冗談の発言で笑いを誘った。だが、肝心の政局の話になると、会話をリードしたのは小沢氏と菅氏だった。当然のように、話題は解散の時期に及ぶ。民主党は早期解散に追い込む姿勢を打ち出しているが、現実には候補者擁立が完了していない上に、野党共闘態勢の構築が難航しており、今すぐの総選挙は避けたいところだ。菅氏がテーブルに目を落としながら、「ハプニングがあるかもしれないな」とポツリと早期解散総選挙の可能性を指摘すると、宴席を沈黙が覆った。

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