タリバンの口止めを忘れた「007の後輩」たち

2008年2月号
カテゴリ: 国際

 アフガニスタン政府は昨年十二月末、謝礼と引き換えにタリバンから情報収集を行なって国家を危険にさらしたとして、外国人二人を国外退去処分にした。 カルザイ大統領のスポークスマンは「外国の高官」としか明かさなかったが、イギリス各紙によると、追放されたのは、イギリス人マービン・パターソンとアイルランド人マイケル・センプル。パターソンは国連職員として、センプルはEU(欧州連合)代表代行として長年アフガニスタンに駐在し、現地のダリー語を流暢に話すなどアフガニスタン専門家として知られる存在だった。一方で、英諜報機関との関係も取り沙汰される。 二人の行動に疑問がもたれたのは、アフガニスタン政府が日頃から情報屋として使っている穏健派のタリバン幹部に事情聴取していたところ、「その質問にはもう答えた」と繰り返すため、追及した結果、二人がアフガニスタン政府の代理人を装って先にタリバンの内情を探っていたことがわかったという。 二人はタリバン幹部に謝礼を支払っており、身柄を拘束された時には十五万ドル(約千八百万円)を所持していたとアフガニスタン側は主張する。「テロリストと交渉しない」と繰り返してきたブラウン英首相は、イギリス人の諜報活動が事実なら、またも苦境に立たされることになる。

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