洋上補給「恒久法」化の動きになぜかブレーキをかける防衛省

2008年2月号
カテゴリ: 外交・安全保障
エリア: 日本

 やっとの思いで与党が成立させた給油新法だが、実は期限は来年一月まで。そのため、政府・与党は同法に代わる恒久法を秋の臨時国会で成立させたいとしているが、意外にも防衛省から「慎重な検討が必要」とブレーキをかける声が出ている。 政府・与党が恒久法制定を推進する背景には、昨年十一月に行なわれた福田康夫首相と小沢一郎民主党代表との党首会談がある。恒久法の必要性を訴えた小沢氏に福田首相が同意したからだ。 恒久法の法案は現状では存在していないが、一昨年八月、自民党国防部会防衛政策検討小委員会がまとめた「国際平和協力法案」(石破私案)ならある。これを叩き台にする案が最有力だが、問題は憲法との整合性にある。 長文の法案は「人道復興支援活動」「停戦監視活動」「後方支援活動」「安全確保活動」「警護活動」「船舶検査活動」の六項目の海外活動を列挙。自衛隊がこれまでに経験したのは前半の三項目だけで、未経験三項目のうち、安全確保活動は危険地域における駐留や巡回を指し、武力行使を抜きには考えられない。警護活動も同様で、武装勢力から要人や施設を武力で守ることを意味する。 船舶検査活動は周辺事態の際に発動できる船舶検査活動法と異なり、これまで国会では違憲とされた停船のための威嚇射撃を認めている。

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