経営も一人勝ち「浦和レッズ」の強みと弱み

執筆者:四谷勇蔵 2008年2月号

 サッカークラブの世界一を競うFIFAクラブワールドカップ。Jリーグの浦和レッズは昨年十二月十六日、この大舞台の三位決定戦でアフリカ代表を破り世界三位に輝いた。初挑戦でアジアクラブ王者となり、その権利で挑んだクラブW杯での善戦により日本プロスポーツ大賞も受賞。年末の日本サッカー界は過熱気味といえるほどレッズ一色だった。 かつてレッズと言えば、Jリーグのお荷物だった。一九九三年のJリーグ発足から二年連続最下位で、二〇〇〇年には二部に転落する悲哀も味わった。それが〇三年のヤマザキナビスコ杯初優勝を皮切りに毎年タイトルを獲得。今や「Jリーグの盟主」の立場だ。売上高は〇六年度には七十一億円近くに上り五年間で倍増。二番目の横浜Fマリノスが四十五億六千万円、Jリーグ平均が約三十億円であることを見てもレッズの売り上げは突き出ている。昨季の入場者数も一試合平均四万六千六百六十七人とプロ野球トップの阪神タイガースに匹敵する。わずか七年でなぜここまでの変貌を遂げたのか。「二〇〇二年の日韓W杯を境に積極経営に舵を切ったことだ」とJリーグ関係者は証言する。レッズの最大の「売り」は他を圧倒するスタンドのサポーターである。チームが負けても負けてもゴール裏に足を運ぶ彼らの熱狂ぶりが、初めて観戦した者たちを虜にし、サポーター仲間に加わらせ自己増殖していった。

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